JICA フィリピンの小規模沿岸漁業管理

セブ州政府とJICAが連携するCEBU SEED (Socio-Economic Empowerment and Development - 社会経済活性化)プロジェクトの中で、沿岸資源管理のプロジェクト指導を行いました。

セブ州北部の4つの地域(ボゴ、メデリン、バンタヤン、タボゴン)をモデル地域に、コミュニティベースで監視を行う海洋保護区の設置や、アイゴやイワシなどの沿岸魚の資源管理を支援しました。

アイゴの稚魚は地域の特産物である「Bagoong Padas」という塩漬けの瓶詰めになるため稚魚が乱獲されやすく、資源が減少していました。アイゴは種類によって産卵のタイミングは異なりますが、月齢と関連があることがわかっています。漁獲のパターンを観察すると、新月の前後に大量の群れになって沿岸の定置網にかかることがわかり、月齢に合わせて漁獲を規制し、地域全体で利益を共有するルールを策定できました。漁獲のない間の収入源として、女性を中心に海藻養殖のグループを結成するなどの工夫も取り入れられました。